災害時要援護者の支援強化

支援グラフ

宇部市は、災害時要援護者の避難支援体制を強化するため、対象者の個人情報を各校区の自主防災組織に提供する。これまでは個人情報保護法により、指定された避難支援者、民生委員、市の担当者などに情報が限定されていたが、県内初の防災基本条例に援護体制の整備や情報の提供を規定することで制度の壁を取り払った。ガイドラインを示し、対象者の同意が得られ、体制が整った校区と個別に協定を結びたいとしている。

支援制度では、災害時に自力で迅速な避難行動ができないなどの理由で、市や地域の支援を受けるために必要な個人情報の提供に同意した人を対象に個別の避難支援プランを作成。災害の発生の恐れがあり、防災メールなどで避難準備情報や避難勧告などが出た際、避難支援者(1人につき1~3人)が安否を確認したり、避難所への移動を支援したりするというもの。
市が考える新たな仕組みは、個人と個人が結ばれている現行の制度を補完するもの。共助の中核的役割を担う自主防災組織が支援者と連絡を取って要援護者の状況を把握したり、支援者が対応できない場合に代わって避難を支援したりする。事前の情報提供にあたり、各組織内に情報管理責任者を選任し、紙媒体でのデータを厳重に保管するよう求める。
事前に提供するのは、要援護者の名前、年齢、住所、連絡先、要件(単身高齢者、障害の区分)、支援者の名前、年齢、住所、連絡先など。民生児童委員協議会を通じて、民生委員が対象世帯を一斉訪問する際、情報提供について打診してもらい、同意が得られた人に限る。市では早ければ8月には協定書を結ぶ校区が出ればとしている。
要援護者の情報提供は、自主防災組織からのニーズもあり、制度と条例を連動させて運用の仕組みをひねり出した。21日に市役所で開かれた自主防災連絡懇話会で、市と地域が一体となった体制づくりの指針を示したところ、出席者からは情報の開示をさらに緩和すべき、取り扱いが複雑などの声もあった。市では「減災活動の一つの措置として事前に情報を提供するもの。地域の実情に応じて個別に協議していきたい」と理解を求めた。
既に行政を介さず、独自のネットワークで情報を集約している校区もあれば、これからという校区もあり、個人情報の取り扱いへの温度差も感じられた。

カテゴリー:行政2013年1月22日

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