県企業局 丸山ダムに小水力発電所を整備

小水力発電所が整備される取水塔。右側湖面に浮かぶのは太陽光発電モデルプラント(宇部丸山ダムで) 県企業局は宇部市二俣瀬瓜生野にある宇部丸山ダムに小水力発電所を整備する。1年間の目標供給電力量は650メガ㍗時で、一般家庭の消費電力量180戸分に相当する。今年度中に詳細設計を行い、来年度に着工、発電開始を目指す。

小水力発電(マイクロ水力発電)は中小河川、用水路、トイレの洗浄水などさまざまな水流を利用して発電する、一般的に出力1000㌔㍗未満の発電システム。大型のダム開発適地が国内にほとんど残っていないため、今後の水力発電の開発手段として期待されている。
宇部丸山ダムでは既設の取水塔の下部にある取水管に発電機を据え、湖面と湖底の最大落差18・4㍍の水圧を利用して水車を回して発電する。最大出力は134㌔㍗で、年間650メガ㍗(1メガ㍗は1000㌔㍗)時の電力を供給する。総事業費は現時点で1億6000万円程度を試算している。
県内のダムに水力発電施設が整備されるのは約20年ぶり。今年7月から再生可能エネルギー固定価格買い取り制度がスタートし、売電価格が大幅にアップし十分に採算が取れることが追い風になった。県内の水力発電所で生産された電力は中国電力が1㌔㍗当たり7円79銭(税抜き)で買い取っていたが、現在は5倍近い34円前後に跳ね上がっている。
企業局は水資源の有効活用の一環として水力発電開発にも積極的に取り組んでいる。県内では1955年に木屋川ダムに整備した木屋川発電所(下関市)を皮切りに、年間電力供給量が最大の7万2300メガ㍗時を発電している新阿武川発電所(萩市)など10施設が稼働している。年間電力供給量は合計で18万メガ㍗時。このうち小水力発電施設は岩国市にある本郷川発電所と小瀬川発電所。
宇部丸山ダムは79年に整備された重力式コンクリートダムで貯水量は450万立方㍍。宇部市と山陽小野田市に工業用水、水道用水を供給している。同ダムには湖面に太陽光発電パネルを浮かべて発電するモデルプラント(年間20メガ㍗時)も2003年から稼働している。
福島原発事故以来、自然エネルギーを使った発電への関心が高まり、小水力発電施設の整備も全国的に進められている。
県企業局電気工水課の林俊郎主査は「未利用エネルギーは積極的に活用していく方針。宇部丸山ダムも詳細設計を見て事業化に正式に取り組みたい。県内では民間活力を利用して太陽光発電、風力発電が進んでいる」と話した。

カテゴリー:行政2012年9月15日

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