小野田・楠企業団地にヘリベース

代替ヘリベース(赤い実線部分)として整備される小野田・楠企業団地(県企業立地推進室提供) 山陽小野田市高畑と宇部市船木下田にまたがる小野田・楠企業団地(22・3㌶)の東側の7区画(8・1㌶)を県が買い上げ、災害時に人命救助、物資輸送などを行うヘリコプター出動の拠点となるヘリベースとして整備する。運用開始は2013年度を予定。二井関成知事が22日の12年度予算案発表時に明らかにした。

13年度に運用開始
 災害時などのヘリコプター出動拠点は現在、山口宇部空港をヘリベースとしている。県消防防災ヘリ「きらら」が常駐し、災害対応のほか林野火災での消火活動、傷病者の救急搬送などに当たり、出動回数は09年度は53件(このうちの25件が救助活動)だった。
県消防防災ヘリのほか県警察航空隊ヘリ「あきよし」も常駐。09年の中国・九州北部豪雨災害で防府市で大きな災害が発生した時には県外からの防災ヘリ、自衛隊ヘリが救助活動のため集結した。
しかし、1999年の台風18号の際には高潮で防潮堤が崩壊して滑走路が水没し、使用できないケースがあった。昨年の東日本大震災でも宮城県の仙台空港が津波被害に遭い山形空港が被災者の救助、物資輸送空港として使われるなど、災害時の代替ヘリベースの必要性が指摘されていた。
小野田・楠企業団地は高台にあり、十分な広さが確保できることや、山陽自動車道宇部下関線小野田インターチェンジから車で4分と交通アクセスが良く地上部隊の応援が容易、山口宇部空港に近く燃料や資材の運搬ロスが最小限に抑えられることなどから代替ヘリベースに選ばれた。
整備予定地は宇部市と山陽小野田市にまたがる7区画で、2月補正予算に用地取得費16億5800万円を計上。12年度当初予算案に離発着帯、通信センター、格納庫などの実施設計費1912万円を計上しており、13年度に着工、運用開始を目指す。総事業費は約22億円。
今年7月には同団地で大規模災害の発生に備え消防、警察、自衛隊、医療機関が連携して初めて合同訓練を行う予定。また新年度予算案には災害発生時に消防防災ヘリなどを安全かつ効率的に運用するためのフォワードベース(前基地)を県東部の和木町に整備する予算を計上するなど、減災への取り組みが強化されている。
小野田・楠企業団地は県土地開発公社、山陽小野田市土地開発公社が約49億円を掛けて整備し、03年度から19区画を1平方㍍当たり1万9700~2万6200円で分譲開始していた。
アクセスの良さや日量7000㌧の工業用水を確保できるのがセールスポイントに、売却を進めていたが景気低迷により誘致が実現せず、県と市は10年度から補助率を40%に引き上げ、実質的には合わせて分譲価格が額面の80%引きという全国でも高い補助率となっている。
市の財政負担軽減
 今回は売り手と買い手が同じ県であるため、優遇措置は適用されずに簿価での買い上げとなるが、地元の山陽小野田市にも所有割合分の売却益が入る。市は利子補給だけで年間1340万円(10年度)の負担があったため、大きな雇用に結びつかない形での売却とはなったが、財政負担は軽減される。残った区画の分譲も今後、進めていく。

カテゴリー:行政2012年2月22日

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