宇部市民が環境保全の先進地視察

宇部市民を対象にした環境保全技術講座は18日開かれ、福岡県内の2市を視察した。環境に関心の高い約40人が参加。みやま市が家庭などへの低圧電力売買を行う「みやまスマートエネルギー」と、大牟田市にある紙おむつをリサイクルする「トータルケア・システム」の2社を訪れた。宇部環境国際協力協会(宇部アイカ)、うべ環境コミュニティーなど主催。

エネルギーを消費するだけでなく、つくり、蓄え、賢く使うことを前提に、地域単位で統合的に管理するスマートコミュニティー社会が注目されており、先進地に学ぼうと開いた。

市や民間、金融機関が出資したみやまスマートエネルギーは電力の売買と市民への生活支援総合サービスをセットにし、暮らしやすく魅力に満ちた地域社会を実現している。同社の磯部達社長が「活力ある地方創生を目指した地域新電力の挑戦」と題して取り組みを紹介した。

この中で磯部社長は「発電事業における国内の自給率はわずか約6%。外国からの石油や石炭の原材料と輸送のコストを掛けて輸入し電気を起こしている。海外依存ではなく、自前で電力を調達。それに関連して雇用を生み出し、いろんな市民サービスを提供しようと思い立ったのがきっかけ」と経緯を振り返った。

5分ごとに電力データを把握できる〝電気の見える化〟システムは、居住者の生活ぶりまで推察できることから高齢者の見守りサービスに活用している。契約者に提供した端末機を使って市政情報を流し、地元商店の商品を購入することもできるなど生活支援総合サービスを実現している。

磯部社長は「もうけるというのではなく、市民サービスを向上させ、住みやすいまちづくりを目指している」と話した。

トータルケア・システムは、高齢者を中心に需要が拡大する紙おむつを、焼却処分せずに水溶化処理し、分解回収したパルプを建築資材の材料に再利用している。

長武志社長は「可燃ごみのうち紙おむつの割合は7%を占めており、高齢化社会の進展で10%になるとの試算も。リサイクルルートに乗せることはできないかと20年前に発案し、昨年から事業化した」と説明。

拠点回収した紙おむつを水溶化処理し、再生パルプは建築資材、プラスチックは固形燃料、汚泥は土壌改良剤に再資源化している。焼却に比べ二酸化炭素排出量を40%削減できるというデータも示した。

処理水についての質問には「日量20㌧の処理能力があるが、それには1000㌧の水が必要。処理水の80%は循環使用している。紙おむつを再び紙おむつにするのを目標にしている。技術的には試作品もできているが、感情的な部分をメーカーと一緒になってクリアするのが課題」とした。

参加者からは「紙おむつの再生は画期的なアイデア」の声が上がった。

カテゴリー:行政,環境2016年10月19日

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