2011年12月21日

親亡き後の障害者の生活、弁護士らが支援組織

 障害を持つ子の親や家族にとって最大の悩みは、親が他界した後、子の生活をどう支えるか。親が年を重ねるごとに悩みが深刻化する中、宇部市内の弁護士、司法書士、行政書士、税理士など専門知識と経験を有する10人が「うべ障害者支援士業ネットワーク」を結成した。成年後見、財産管理、相続などの課題について、継続的な支援を展開する。

 来年1月14日には「親亡き後の不安を軽減するために」をテーマにした、市障害者支援者交流の集いを市と共に開催。春には支援ガイドブックを発行する。
 最も身近な人が亡くなった後の障害者の生活支援は、全国共通の問題。障害者福祉計画策定に伴って、市が昨年8月に実施したアンケート調査でも、将来に対する不安は「親の死後、子供の世話をする人がいない」の回答が19・6%でトップだった。
 自由意見でも「障害を抱えた子を持つ親は、死ぬまでその子の面倒を見ることになるが、親が死んだ後、その子は一体どうやって生きていけばいいのか」「介護者の私が死亡したら、主人はどうなるのかと考えだすと夜が眠れない。子供に迷惑を掛けるわけにもいかない」などの声が相次いだ。
 ネットワークは、日常生活の法律紛争、相続、債務整理、財産信託、成年後見・任意後見、生活保護、障害年金、親亡き後の住居などの問題解決に向けて、相談に対応し、障害者の福祉向上を目指す。相談対応は原則無償で、手続きや専門調査を要する場合は有償。6月末に立ち上げて以来、手弁当で月例会を行い、情報交換と集いやガイドブックの準備を進めてきた。
 代表を務めるNPO法人ときわの藤井悌一理事長は「将来に対する不安を抱えている人は多い。専門的な立場から支援を継続し、少しでも不安軽減に役立ちたい」と抱負を語る。ガイドブックは、メンバーが分担で執筆し、相談窓口の紹介や財産管理のポイントなどをまとめる予定。
 1月の交流の集いは、午後1時から市シルバーふれあいセンターで開く。メンバーがシンポジウムや事例発表を行い、山口大医学部保健学科の山根俊恵教授が講演。個別相談も実施する。集いに関する問い合わせは、市障害福祉課(電話34─8523)へ。
 同ネットへの連絡はNPO法人ときわ(電話32─8923)か社会福祉法人光栄会(電話58─2202)まで。
 メンバーは次の通り。(敬称略)
 ◇専門士業▽弁護士=大崎真▽司法書士=安光秀樹▽行政書士=山本敦子▽税理士・社会保険労務士=北坂修▽社会保険労務士=藤本薫◇当事者の会▽市手をつなぐ育成会=有田信二郎(リベルタス興産社長)◇障害者支援施設▽社会福祉士=吉久浩之(光栄会事務局長)▽社会保険労務士・中小企業診断士=藤井悌一(ときわ理事長)▽精神保健福祉士=赤瀬洋介(同所長)▽社会福祉士=原田脩二(光栄会)

新着ニュース