2010年3月29日

水源地小野湖守ろう

看板を設置する守る会のメンバーたち(小野下宇内で) 小野湖上流の美祢市美東町真名地区で持ち上がっている産業廃棄物処分場の建設計画に対して、宇部市小野地域の住民が28日、小野湖周辺の環境保全を考える会を立ち上げ、初の意見交換を行った。建設計画に反対している小野湖の水を守る会(橋本嘉美・杉直人代表)は同日、小野下宇内に「絶対反対」と書かれた大型看板を設置した。建設への業者の具体的な動きが見えない中で、地域の関心は高まりを見せている。

 【考える会】小野ふれあいセンターで40人が出席し、発起会として開催。建設計画の概要や経緯について確認し、情報を交換した。
 校区内の各種団体に呼び掛け、2月8日に「生活環境を考える会」(仮称)を開催。関係地域として「将来的な問題にも対応できる形で」と、正式に会を設置することを申し合わせていた。
 発起人の1人、末田昭男さんは「市民の水がめである小野湖と共に、周辺の生活環境に及ぼす影響が心配されている。建設されると元の環境に戻すことは不可能。静観、傍観している状況ではなくなっている」と発会を呼び掛けた経緯を説明。
 設立趣旨は「(小野湖上流の)大田川に注ぐ水や環境面への影響等について考える」とし、環境団体を中心とした守る会とは一線を画して「独自で考え、行動する」という方針を確認した。
 処分場計画の概要は、敷地が約16万5000m2。埋め立て容量は70ha(うち廃棄物は60ha)で、埋め立て期間は約十五年間。下関市内の水産加工会社が県に意向を示しているが、地元地域との事前協議は行われていないという。
 概要を説明した志賀光法市議は「(処分場に埋め立てられる)安定五品目自体が危険で、全国各地で災害が発生している。周辺の環境を地域の手で守っていこう」と呼び掛けた。
 意見交換の中では、建設予定地の測量が完了している形跡があることが報告されたほか「産廃処分場は国や県が場所を定めて建設すべき」という意見もあった。
 【守る会】看板を設置したのは、下宇内の大田川沿いで国道490号からも見える場所。地権者の同意を得て、約2時間がかりで横3・6m、縦1mの看板を据え付けた。会員ら10数人で共同作業を行った。
 守る会は、処分場の建設計画を阻止し、水道水源である小野湖の環境を守ろうと、宇部自然保護協会(杉直人会長)、宇部山岳会(矢富敏肆会長)、宇部野鳥保護の会(白須道徳会長)、NPO法人うべ環境コミュニティー(浮田正夫理事長)の各団体を中心に、昨年10月結成された。
 会員登録は現在約300人。建設予定地付近で農業を営んでいる地元住民とも連絡を取り合いながら、講演会の開催や現地の視察、会報の発行など、一歩ずつ反対運動を展開している。
 設置した看板は、元は山口市内の産廃処分場に対する反対運動を成功させた「縁起の良い看板」を再利用したもの。「絶対反対」の文字はそのまま活用。周囲を補強し、風で倒れないようにくいを打って脚をしっかりと固定。防食剤を塗った。
 橋本代表は「業者が水面下で活動しているので動きがつかみにくいが、一通りの反対運動は行った。これからは、県や市の対応を含めて詰めていく段階。しっかり、地道に行動していきたい」と抱負を述べた。

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